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三菱地所レジデンス株式会社様 「Musubell(ムスベル)」はお客さまに新しい価値を提供できるシステム三菱地所レジデンス株式会社様 「Musubell(ムスベル)」はお客さまに新しい価値を提供できるシステム

「Musubell(ムスベル)」ご活用事例インタビュー

Vol.1

三菱地所レジデンス株式会社様「Musubell(ムスベル)」はお客さまに
新しい価値を提供できるシステム

2020年に次世代の不動産契約一元管理サービスとしてスタートした「Musubell(ムスベル)」。
当初より不動産業界各社からの注目度は高く、社会全体のDX化に向けた取り組みにおいて「Musubell(ムスベル)」に関心を持っていただく企業様や、実際に導入いただく企業様が増えてきています。
今回は既に導入をいただいている三菱地所レジデンス株式会社の皆さまに、システムの導入において苦労された点やコロナ禍における顧客対応、2022年5月に施行された宅建業法改正(書面の電磁的交付等)への対応など、様々な観点からお話を伺いました。

DXを図りながらお客さまに新たなオプションサービスとして提供できる

「Musubell(ムスベル)」導入にあたって、社内推進でご苦労された点がありましたらお話しいただけますでしょうか。

[佐藤]今回取り組みをはじめるにあたって、元々弊社としてもDXの活用が中長期的な経営課題としてありましたので、お客さまへ新しい価値の提供という文脈で取り組めないかということが背景にありました。

その中で御社(株式会社デジタルガレージ)から「Musubell(ムスベル)」のご提案をいただいたのですが、まずはこのシステムをどうやって使いこなすのかということが周囲への説得材料として悩ましい点でした。マンションの販売は契約からお引き渡しまで長い期間が必要でして、その間にお客さまとのコミュニケーションが疎遠になってしまうと言う問題があり、なんとかその問題をデジタルの力で解決できないかと言うことは常々考えていたのですが、なかなか話が進展していない状況でした。そんな中で宅建業法改正の話が出てきて、この機会に電子化を進めることが出来ないかという流れになりました。

進めていく上でいざ現場に「Musubell(ムスベル)」を取り入れたときにどんな動きが出来るのか、お客さまの反応はどうだろうというようなイメージが最初は簡単にはできませんでした。そこでまずは我々がシステムを理解しなければと言うことで本日同席しているメンバーをはじめとして色々な方々に意見を聞いて回りました。

そうしていく中で、改めて当社において電子化というのは何が目的なのかを考えると、やはりカスタマーファーストであり、お客さまの満足度を高めることが大事であるという結論に至りました。従来通りの紙中心の契約方法は残しつつ、新しい「Musubell(ムスベル)」を利用した電子契約をお客さま自身に選んでいただけるオプションとして提供する。すなわち選択肢の提供に繋がり、手続きの最適化へと繋がります。我々にとっても電子契約という新たなCXに繋がると考えました。

次にそれらを社内に上手く伝えていくにはどうしたらいいかを考えた時に、具現化するためのスケジュールの組み立てと関わるメンバーの組成には苦労しました。2022年5月の宅建業法改正については周知していましたので、導入はそこに照準を合わせていこうと考えました。

導入をするにあたってはサービス提供の一つとして定着しなければ意味がありません。そのためにいかに早く社内でトライアルを始めていくかが大事だと考え、準備段階としてワーキンググループを作ることからはじめました。

ワーキンググループにおいては、実際に手続きを行うのは本社の人間ではなく現場ですので、現場がいかにスムーズにかつミスを起こさずに運用できるか、最終的にはお客さまにメリットのある「良いシステム」だと感じていただくことが最重要ですので、そう感じていただくための流れを作ることが非常に苦労しました。

実際にグループが出来る段階になって、色々な現場から比較的リテラシーの高い若いメンバーが集まってくれて、今日居るメンバーを含めて毎週御社のご協力もいただきながらワーキングを繰り返しました。お客さまのFAQや現場からのFAQなど、様々なアプローチからどんなことが起こりうるかを考えに考え抜いて作り込んでいき、それらが最終的に経営層への提案に繋がっていきました。

ワーキンググループでの業務フローということですが、作り込みにどれくらいの時間を要したのでしょうか?

[佐藤]御社からアプローチいただいた期間や実際に我々が検討した時間、例えば現場が付いてきてくれるかなどを含めると結構な時間を要しているのではないかと思います。

佐藤 正康

コロナ禍がきっかけになって一気に話が進み出した

新しい取り組みになるのであらかじめ課題の洗い出し、洗い出しの精度を高めるためには様々な立場の方からご意見を聞いたりということがワーキンググループの組成に繋がっているかと思います。その辺りの皆さまの役割の配分はあらかじめ決めていたのか、それとも整理しながら進めていく中で自然に配分が決まっていたのでしょうか?

[石川]「Musubell(ムスベル)」の導入を検討する前に当社ではオンライン接客ツールに力を入れていまして、その際もいきなり始まるわけではなく運用を検討するにあたってワーキンググループが組成されていました。その時の主要メンバーが今回も参加しているということもあって、DX化において前向きな方達が多く、ワーキンググループ内においても役割分担がスムーズに決まっていきました。

[露木]ちょうど2020年のコロナ禍前くらいからオンライン接客の導入ははじめていたのですが、コロナ禍がきっかけになって一気に進んだ感はありますね。

[大西]ワーキンググループですが、当社は結構盛んな方かと思います。色々な新しい取り組みがあると積極的に組成して、今現在でも社内に結構な数のグループがあると思います。当社の良いところでもあると思うのですが、色々な部署から人を集めることによって色々な意見があって、それを解決するために動いていくということが出来る会社なんだと思います。今回の電子契約もそのような形でグループが組成されていますが、社内派閥みたいなものがあると難しいんだと思います。風通しの良さがあるからこそできることだと思います。

[露木]我々だけで考えると想像が難しいものも、現場の人間が入ってきてくれているので実際の現場でどういった動きが必要であるかがわかるのは良いことだと思います。

[佐藤]今回の電子契約ということで考えると、他のサービスより慎重に進めなければいけないということはありました。お客さまにとって一生に一回かもしれない大事な契約です。購入までの流れの中でも一番高揚感のある瞬間だと思います。そこをいかに円滑に出来るか、満足いただけるかということが今回のシステムの鍵だと考えています。お客さまだけでなく現場の人間からも「手続きが楽になった」「業務効率が上がった」という評価をいただくことを目指しました。おかげさまで2021年の11月からトライアルが始まったのですが、かなりの高評価をいただいております。

大西 裕司

契約という大事な場面でただの満足ではなく感動をしてほしい

お話を伺っていると顧客視点ということを強く感じます。やはり導入の一番の理由は業務効率ではなく顧客満足を高めるためということでしょうか?

[佐藤]そうですね。CXの向上という文脈からお客さまに契約という大事な場面でいかに満足いただけるか、ただの満足でなく感動していただけるかということです。不動産契約の中で電子契約というのは馴染みがないと思います。実際、我々がはじめた際も同業他社さんでも導入している所はほとんど無かったと思います。知ってはいるけどまだ先のことだよねという状態だったかと思います。そんな中で我々がトップランナーとして地位を築くためには電子契約を導入することによって顧客満足度の底上げを図ることが必要と考えました。

[大西]データ上の話をすると、当社ではアンケートを取っていて、紙の契約に比べて電子契約の方が4%程NPS®が高いという結果が出ています。電子契約という取り組み自体にお客さまとしては評価を出していただいていて、それがCXに繋がっているということです。しかし、契約手続き満足度になるとそこまでの数字が出ているわけではなく原因を探っている段階です。お客さまの声を聞いていく中で考えるに、電子契約というものに対して期待値が非常に高く、現状のシステムに対して「もっと全体が電子契約かと思った」というようなお声をいただいています。それに対してはまだ部分的な電子契約にとどまっているので、電子化の拡張が図られればよりCXの向上に繋がるのではと思います。

お客さまの満足度という観点から言うと、印紙代がかからないというのも大きなポイントになるかと思うのですが。

[大西]電子契約選択理由という項目でアンケートを取得しているのですが、印紙代が不要であるということが50%を超えて一番多いです。次に署名や押印がなく簡便だからというのが続いて、次に書類がデータ化されて保管しやすいというのが出ています。やはり印紙代のメリットが大きく働いているというのはあると思います。

[石川]印紙代はお客さまと当社で折半とさせて頂いているため、印紙代が不要となるとお客様のみならず当社側の印紙代も削減できるというメリットがあります。これは導入において経営層への説明の際にも大きなポイントになりました。

最初からお客さまは電子契約に対して抵抗はなかったのでしょうか? 電子契約を選んでいただくために現場から促していたというようなことがあるのでしょうか?

[露木]それに関しては社内で各現場に対して研修を行って促すようにしていました。他にも手順をフロー化して今何番の手続きをしているというのが一目でわかるようなツールを作成したりして、なるべくこちら側も理解を深めるような働きかけをしていました。

※CXとは「Customer Experience(カスタマー・エクスペリエンス)」の略で、顧客体験価値を指します。

※DXとは「Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)」の略で、デジタル変革により人々の生活をより良いものへ進化していくことを指します。

※NPS®とは「Net Promoter Score(ネットプロモータースコア)」の略で、顧客ロイヤルティを測る指標です。今まで計測が難しかった「企業やブランドに対してどれくらいの愛着や信頼があるか」を数値化することで、企業の顧客との接点における顧客体験の評価・改善に生かされています。

※NPS®は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の登録商標です。

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